ベッドの利点

最近ベッドの売れ行きが好調です。

明日だけで3件のベッド納品の予定があり、今週あと1件、来週もう1件。

 

種類もすのこベッドだけでなく、パラマウント電動リクライニングベッドもあり、

お使いになる方も10代から90代と様々。

 

 

ここ数年でベッドの普及率はグングン上がり、マンションでは普及率100%か!?とも言われている程。

一方で、一軒家ではまだ「敷きふとん」スタイルの方もいらっしゃり、この方々が「ベッド生活」に変化していっているものと思われます。

実際、明日以降の納品先は皆さまが一軒家にお住まいです。

 

では、「敷きふとん」から「ベッド」に変えることでどんなメリットが生まれるのでしょう。

睡眠環境・寝具指導士の観点から、まとめてみました。


敷きっぱなしでOK。

敷きふとんだと、基本的に毎日上げ下ろししないといけません。

これを「面倒」ととられるか、「部屋を広く、動きやすく、っていうか昔からやってきたし」ととられるかは人それぞれですが、

いずれにせよ朝の片づけと夜のセッティングの手間は省け、時間ができるだけでなく、足腰の負担が減ります。

 

疲れを癒す睡眠時間の直前と直後には特に、身体的ストレスは減らしたいものです。


カビ対策

床との接地面に身体から出る汗や水蒸気が溜まります。

それが部屋の湿気と一緒になりジトッと湿気を含んだふとんになってしまうのですが、

これを解決する方法は「干す」以外ありません。

基本的には毎日干す必要があります。

 

干す時間と「気」があっても、梅雨時は干せませんし逆に湿気を含んでしまう可能性だってあります。

すると、ふとんがカビてしまい、畳やフローリングも痛めてしまいます。

 

すのこベッドだと、湿気は溜まりにくいので毎日干す必要はありません。

カビ対策のためだけにすのこのベッドを用意され、その上に敷きふとんを敷いて(マットレスは無し)らっしゃる方もいます。

 

 

湿気を含んだ繊維(中わたや側生地も含め)に汗や皮脂が付いているというのは、ダニや雑菌にとっては最高の棲家になります。。

 

※一般的なマットレス(特にスプリングやコイル)も実は干さないといけません。バネが錆びますので。。


寝起きの負担

ふとんの上げ下ろしもそうですが、

「寝転ぶ」「起き上がる」という動作の中にも身体への負担はかかります。

特に膝と腰。そして血圧。

 

「椅子」にも同じことが言えますが、人間が最もラクに寝起きできる角度(座面に座った時の)膝の角度は「90度」です。

身長の4分の1の高さにベッド、マットの高さがあると寝起きの膝と腰の負担は最大限減らせます。

体力のある方なら大した問題はないのですが、

膝や腰に何かしらのトラブルを抱えていらっしゃる方には非常に大きなメリットになります。

 

 

また、血圧の安定や立ちくらみの軽減にも繋がります。

 

敷きふとんから起き上がると仮定すると、ご自身の身長分、

頭が下から上にグッと上がるので立ちくらみになったり、心臓がドキドキしたりします。

 

しかしベッドだと、一度足を床に下ろしてから立ち上がるのでワンクッション挟めます。

ほんの数秒でも、起き上がり時に止まるだけで血圧は安定します。

 

起き上がり時、就寝時、どちらもメリットです。


ハウスダスト対策

家中に少なからずホコリはあります。

また、寝具は繊維を使っているので、寝返りや動いているだけで常にホコリが出るといってもいいでしょう。

 

よっぽどの風がない限りは、そのホコリは下に落ちていきます。

下に落ちたホコリがウヨウヨするエリアは「床から30cm」。

まさに敷きふとんを敷いて呼吸しているエリアです。

 

ハウスダストアレルギーや花粉症など、呼吸しているだけで発症してしまう疾患対策のためにも、

ベッドで物理的に高さを上げて寝るということが、理想の睡眠環境と言えるでしょう。


ここまではまるで「敷きふとんよりもベッドがいいに決まってる!」という印象を与えてしまったかもしれませんが、

敷きふとんもメリットはあります。

 

・上げ下ろしすることで生活にメリハリができる

・場所をとらない(部屋を大きく使える)

・ヘタったら打ち直しできる場合がある

・クリーニングできる

・処分がラク 等々…

 

そして、日本の文化でもありますからこれも守っていかなければいけないものかとも思います。

ただ、睡眠環境と寝具のことを考えると、ベッド生活にした方が優勢かな?そんな風に思います。

 

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