昨日のブログ、【前編】歴史あるシルクふとんの工房に潜入はコチラ。
さて、昨日の続きです。
いくつもの工程を経て、繭玉から角真綿になったものをこれから引き延ばして、
真綿ふとんの「わた」を作っていきます。
厚かましくもここも「やらせてください」アピールをし、
体験することに成功。
角真綿の角を持ち、せ~の!で延ばしていきます。
何回か挑戦させてもらったのですが、
・角を指で持つと力が入らない。
・指の腹でグッと持つと延びない。
という事が発覚。
何度しても力加減とつまみ加減の調整に手こずりました。
重ねれば重ねる程、わたがアンバランスになっていきます。
隣りにあった職人さんが積み重ねた「真綿ふとんのわた」は、
均一で、見るだけで軽いのが伝わってくるようでした。
さて、体験が終わったらお勉強です。
講師として、こちらの真綿ふとん工房の9代目でいらっしゃる現社長様に色々なお話しを伺うことができました。
話だけでなく、上記の写真にもある「江戸時代の書物」までも実際に手に取らせていただけました。
今からおよそ4800年前に中国で始まったとされる「養蚕」。
魏志倭人伝等々の書物にも「真綿」の記載があり、
歴史の深い寝具ということがわかります。
また、分厚い真綿でできた甲冑(かっちゅう)は昔の刀では切れなかったようで、戦には欠かせない防具でもあったそうです。
この書物は、江戸時代にシーボルト(昔、歴史の授業で習いましたよね)がオランダに持ち帰り、自国での養蚕事業に役立てたそうです。
大昔から我々の身近にある真綿ふとん。
一体なにが、それだけ多くの人を魅了し続けてきたのでしょう。
全てにおいて優等生の真綿ふとん
ふとんに代表される木綿わたや羊毛、さらには羽毛と比較しても、天然の超長繊維である真綿(人間の肌の成分に最も近いと言われている)。
保温性に優れている。吸水(湿)性に優れている。保湿性に優れている。ホコリがでにくい。静電気も起きにくい。柔らかい。馴染む。
言い出せばキリがないくらい、魅力に溢れています。
このことは勉強してきてわかっていたことですが、
誰が、どんな風に、どうやって、どんな想いで、作っているのかを、
行って初めて理解できました。
ボクの仕事はこのたくさんの歴史と思いと技術が詰まって商品として出来上がった「真綿ふとん」の良さを皆さまにお伝えしていくこと。
色々な事を教えてくださり、また体験させてくださった社長様。
本当にありがとうございました!
コメントをお書きください